Google AIモード、買い物相談の9割超の回答に「Googleショッピング枠」

Google AIモードの買い物相談、8〜9月は9割超の回答に「Googleショッピング枠」。同じ質問を10回計測したときに各商品が出た回数のグラフ

本記事は、スキンケアとアパレルの買い物相談44問をawoo GEO Suiteで継続計測した結果で、同じ質問でAIの引用元を調べた「ChatGPTやGeminiは「おすすめ商品」をどこから引用しているのか?スキンケアとアパレルで2か月半計測した結果」の続報です。

今回の調査では、Google AIモードの2026年8〜9月の回答の9割超に「Googleショッピング枠」が含まれていることが分かりました。1回の回答に並ぶ商品は中央値で4個ですが、9月に同じ質問を10回計測すると、確認された商品の6〜8割は1回しか出ませんでした。

なお、調査の対象や数え方の詳細は、記事末尾の「調査方法」にまとめています。

買い物相談の9割超の回答にGoogleショッピング枠が出ている

Google AIモード(Google検索の中で、AIと対話しながら調べられる機能)で商品を探す質問をすると、回答の中に商品名や価格、販売店が並ぶ商品カードが出ることがあります。

googleショッピング枠の画像。AIモードで商品を紹介する質問をすると、商品情報を返してくれる

2026年10月16日(金)のAIモードの回答キャプチャ

商品名をクリックすると、Google検索内の商品情報の画面が開きます。

AIモードがおすすめする商品をクリックすると、対象商品を販売している店舗一覧が表示される

本記事では、既存の調査記事にならい、このGoogle検索内の商品情報へのリンク(URLに「ibp=oshop」を含むもの)を「Googleショッピング枠」と呼びます。広告枠のことではありません。

期間ごとに見ると、Googleショッピング枠が含まれた回答の割合は、8月1日〜16日の集計で7月の集計を上回り、9月まで9割を超える水準が続きました。

期間 計測日数 回答数 Googleショッピング枠が出た割合
7月8日〜7月31日 8日 352件 85.8%
8月1日〜8月16日 6日 264件 95.8%
8月17日〜8月31日(26〜28日を除く) 4日 176件 93.8%
9月1日〜9月30日 10日 440件 96.6%

計測日数を14日ずつにそろえて比べると、7月8日〜8月16日は90.1%、8月17日〜9月30日は95.8%でした。

今回計測した4つのAIのうち、この変化が見られたのはAIモードだけでした。同じ質問群で、ChatGPTとGeminiの回答には、今回定義したGoogleショッピング枠のリンクは確認されませんでした。AIOverview(Google検索結果の上部に表示されるAIの要約)では、Googleショッピング枠が含まれた回答の割合に増加はありませんでした(7月8日〜8月16日が37.8%、8月17日〜9月30日が32.5%)。

同じ質問を10回計測しても、毎回出る商品はほとんどない

9月は、44問をそれぞれ10回(3日ごとに計10日)計測しています。Googleショッピング枠が出た回答(440件中425件)で見ると、1回の回答に並ぶ商品は中央値で4個でした。一方、10回分を合わせると、1問あたりスキンケアで25種類、アパレルで31種類の商品が確認されました(質問ごとの中央値です)。

それぞれの商品が、同じ質問の10回の計測のうち何回出たかを数えると、次のとおりです。

10回のうち出た回数 スキンケア(23問・延べ565商品) アパレル(21問・延べ661商品)
1回だけ 63.2% 82.0%
2〜5回 33.6% 17.7%
6〜8回 3.0% 0.3%
9〜10回 0.2% 0.0%

10回の半分を超える6回以上出た商品は、スキンケアで18商品(3.2%)、アパレルで2商品(0.3%)だけでした。6回以上出た商品が1つもない質問は、スキンケアで23問中9問、アパレルで21問中19問です。10回の計測で確認された商品のうち、1回だけ登場したものが、スキンケアでは約6割、アパレルでは約8割を占めました。つまり、1回確認しただけでは、その質問に登場しうる商品を把握することはできません。なお、商品数は質問ごとに集計した延べ数で、同じ商品IDが複数の質問に登場した場合は質問ごとに数えています。また、同じ製品でも、色・サイズ・販売店違いなどで商品IDが別の場合は、別の商品として扱っています。

既存の調査でも、AIが引用するドメインは日によって入れ替わっていました。ChatGPTが引用した339ドメインのうち、16日すべてに登場したのは4件です。AIの種類も数える単位も異なりますが、同じ質問でもAIが示す情報源や商品が固定されない点は共通しています。

自社の商品がGoogleショッピング枠に出ているかは、1回の確認では分からない

ある日にAIモードで質問して、自社の商品がGoogleショッピング枠に出たかどうかは、その回については確認できます。ただし、上のとおり1回しか出ない商品が大半なので、1回出た、または出なかったという結果から、継続的に出やすいかどうかは判断できません。awoo GEO Suiteのように同じ質問を複数回計測できるツールを用いて、何回中何回出たかで見ることをおすすめします。

継続して計測する場合は、目的に応じて指標を分けて見ることも大切です。Googleショッピング枠が回答に出る割合、自社の商品やブランドが回答に表示・言及される割合、自社サイトへの引用リンク、そこからの流入や購入は、それぞれ別の指標です。Googleショッピング枠が出る割合が高くても、自社の商品が出やすいことや、売上につながることまでは示しません。自社ブランドや製品シリーズとしての露出を見たい場合は、商品IDではなく、ブランドやシリーズの単位で集計する必要があります。

どの商品が選ばれるかの仕組みは、今回の計測では分かっていません。ただ、Googleは、2026年5月27日付のMerchant Centerのヘルプで、Merchant Center(ECの事業者がGoogleに商品データを登録する仕組み)に、AIモードなどで商品がどう見つけられているかを把握するための分析機能を導入すると説明しています。なお、このヘルプで示された提供予定の国に、日本は含まれていませんでした。商品データの見直しなどの施策をした場合も、その効果は1回の確認では判断できません。同じ質問を繰り返し計測し、何回中何回出るようになったかで見る必要があります。

まとめ

2026年7月8日〜9月30日の計測で確認できたのは、次の3点。

  • 2026年8〜9月、スキンケアとアパレルの買い物相談44問に対するAIモードの回答の9割超に、Googleショッピング枠が含まれていた。同じ質問群で、このGoogle検索内の商品情報へのリンクは、ChatGPTとGeminiの回答では確認されず、AIOverviewでは3〜4割であった
  • 9月に同じ質問を10回ずつ計測すると、1回の回答に並ぶ商品は中央値で4個だったが、確認された商品の6〜8割は1回しか出なかった。10回中6回以上出た商品は、スキンケアで3.2%、アパレルで0.3%であった
  • 自社の商品が出ているかは、1回の確認では分からない。同じ質問を複数回計測し、何回中何回出たかで見る必要がある

表示が増えた原因や、Googleショッピング枠の商品が選ばれる条件は、今回のデータでは分かっていません。いずれも2026年9月30日までの計測に基づく結果で、AIモードの表示は今後変わる可能性があります。AIの引用元の入れ替わりについては既存の調査記事、google.com/goto形式のリンクについてはこちらの記事をご覧ください。

調査方法

項目 内容
対象 スキンケアとアパレルの買い物相談44問(既存記事の14問+7月以降に追加した30問)
期間 2026年7月8日〜9月30日(8月26〜28日は取得エラーのため除外)
回答数 Google AIモードの回答1,232件
計測条件 日本語の質問、Googleにログインしていない状態で、3日ごとに計測(8月26〜28日の前後を除く。期間中の計測日は28日)
Googleショッピング枠の判定 回答本文に、URLに「ibp=oshop」を含むリンクが1つ以上あるか
商品の数え方 リンクのURLに含まれるGoogleの商品ID(productid)単位
商品の出方の集計 2026年9月の計測(44問×各10回)で、質問ごとに各商品が10回中何回出たかを数えた。1回の回答の商品数は、Googleショッピング枠が出た回答のみの中央値(枠のない回答は含めない)

8月26〜28日は、Googleのリンク形式の変更(google.com/goto形式)に伴う取得エラーで比較できるデータが得られなかったため、すべての集計から除外しました。8月29日以降について、今回の集計に用いた取得データには、goto形式のリンクは含まれていません。goto形式についてはこちらの記事で解説しています。

既存記事では、引用全体のうちGoogleショッピング枠が占める割合を見ていましたが、本記事では、AIモードの回答のうち、Googleショッピング枠が1つ以上含まれた回答の割合を見ています。分母が異なるため、2つの記事の割合は直接比べられません。

本調査で確認しているのは、回答に表示されたリンクの遷移先です。Google内の商品情報の画面へのリンクがあることは、Googleが商品情報のもとの情報源であることを意味しません。